第94回 あつみロビーコンサート
若き二人によるデュオコンサート
〜ピアノとクラリネットの魅力の世界〜

♪笹の葉サラサラ〜♪ 7月7日(日)、今年度あつみロビーコンサートは令和元年七夕の日よりスタートいたしました。
タイトルは “若き二人によるデュオコンサート 〜ピアノとクラリネットの魅力の世界〜”
エルガーの「愛の挨拶」から始ったステージは、素敵な音色の響きに包まれて、梅雨空を晴らすような気持のよさでしたね。
キュフナー作の「序曲、主題と変奏」では、テーマがアレンジされ変化していく様子が、楽しさ、悲しみと気持ちの変化に表され、人生の意味をも感じ取られるようでした。
後半、クラリネットのみ、ピアノのみの演奏も、音色や奏法などそれぞれの楽器の持ち味を楽しむことができました。
きらきら星変奏曲は、私も数十年前ピアノ発表会で弾いた曲なので、とっても懐かしい思いがしました。
アンコールではクラリネットの小林さんがピアノ演奏で、ピアノの安藤さんが優しく七夕さまを歌ってくださいました。
すばらしい演奏にのせて皆様の書いた願いごとが天に届きますように☆☆♪お星さまキラキラ空からみてる♪



今回のコンサートのチラシです。




受付は、福江中学校のボランティアグループ「ドリームの会」の生徒さんと、今年度より新たに参加して下さった福江高校「地域科学部」の生徒さん、そしてロビコンスタッフが担当します。

多目的ホール入り口でお客様をお迎えするスタッフ4名。
左端の上品で奥ゆかしい女性は新人スタッフのEさん。
心強い仲間が増え、うれしい限りです!

開場時間となり、お客様が次々とお見えになりました。
学生スタッフさん大活躍です!


今日は七夕。
受付では先着順に短冊をお渡しして願い事を書いていただき、七夕飾りに結びました。


渥美文化会館入り口にセッティングされたウェルカムボードとお花。
そして七夕飾りも彩り豊かに飾られています。
皆さんどんな願い事を書かれたんでしょうか?

いよいよ開演間近となりました。
この道16年のベテラン司会者Yさん。
優しく穏やかな人柄そのままの語り口が秀逸です。




今回はピアノ 安藤里紗さん、クラリネット 小林大真さんのお二人によるデュオコンサート。
オープニングは、エルガー作曲「愛の挨拶」
この曲はピアノ独奏、ピアノとヴァイオリンなど、様々な楽器用に編曲され、広く知られています。
クラリネットのほのぼのとした柔らかい音色が素敵ですね。

安藤さんは地元愛知県のご出身、そして小林さんは兵庫県ご出身。
お二人は名古屋市内で練習をされてから、こちらへ来られたとか。
名古屋から渥美までは同じ愛知県内とは言え、2時間半もの道のり!
本当にお疲れ様でした。

2曲目は、キュフナー作曲「序奏、主題と変奏」
この曲は20世紀半ばまではウエーバーの作曲と信じられてきたそうです。





次が早くも前半ステージ最後の曲となります。
演奏時間20分以上にもなる全4楽章の作品、
ブラームス作曲「クラリネットソナタ第1番」です。
まずは第1楽章から。
重厚な雰囲気がいかにもブラームスです。

ブラームスは晩年になると創作意欲が衰え、曲作りを中断していたのですが、ある名クラリネット奏者との出会いをきっかけに意欲を取り戻し、数多くのクラリネット作品を作曲しました。


この曲は全楽章を通して鐘の音がモチーフとして使われています。
1楽章は重い鐘の音ですが、楽章が進むにつれて徐々に明るい鐘の音に変わっていく様が聴き所だそうです。

穏やかで美しい第2楽章、そして第3楽章へと・・・




最後の第4楽章では、明るい曲想が若いお二人のはつらつとした演奏スタイルと見事にマッチし、聴き応えのあるステージとなりました。

ここで20分間のティータイム。
こちらのテーブルでお客様に飲み物とお菓子を選んでいただきます。

皆さん、思い思いにラウンジでくつろがれています。






自称「雨男」の小林さんです(笑)
後半ステージ1曲目はクラリネットソロ。
コヴァーチュ作曲「ファリャへのオマージュ」
この曲は前半ステージで使っていた楽器(左)より管の長いタイプ(右)で演奏されますが、見た目あまり差が無いので、小林さんでも間違える事があるそうです。

この曲は、ハンガリーのクラリネット奏者コヴァーチュがスペインの作曲家ファリャへ敬意を込めて作曲した作品。
音の高低差が激しく、しかも伴奏とメロディーを同時に演奏するような部分もあり、まさに超絶技巧!
スペインを感じさせる曲想が情熱的かつエキゾティックです。

次は、ドヴィエンヌ作曲「クラリネットソナタ1番第1楽章」
聴いている方は「優雅な曲だな〜」との感想を持たれるそうですが、演奏者にとってはかなりの難曲とか。
確かにこの曲、どこで息継ぎを?



“フランスのモーツァルト” とも呼ばれているドヴィエンヌ。
美しい旋律が耳に残ります。(聴いている方は)






晴れ女の安藤さん。
雨が降りそうで降らないのは晴れ女さんのおかげですね!
それはさておき、次はピアノソロ。
「大人になってから弾いたことが無かった」という
ベートーヴェン作曲「エリーゼのために」
そして、モーツァルト作曲「きらきら星変奏曲」
この2曲を続けて演奏して下さいます。

ちなみに「エリーゼのために」は小学2年生、「きらきら星変奏曲」は小学5年生の時に演奏されていたそうです。
情感がたっぷりと込められた渾身の演奏、素晴らしいの一言です!







次は、有名なパッフェルベル作曲の「カノン」
この曲はカノンコードと呼ばれる和音進行の上に旋律を乗せて作られていますが、今日は身近な曲を原曲に取り入れた小林さん編曲の特別ヴァージョンで演奏して下さいます。
曲名は「ファミリーマート入店音〜トゥモロー(岡本真夜)〜負けないで(ZARD)」の3曲でした。
最後は、シューマン作曲「幻想小品集 Op.73」
3つの小品から成っているクラリネットのための室内楽曲ですが、曲が進むにつれて徐々にテンポが加速され、次第に盛り上がっていく情熱的な作品となっています。

演奏終了後、学生スタッフよりお二人に花束が贈られ、会場は温かく盛大な拍手に包み込まれました。




アンコールは、まさにタイムリーな選曲の「七夕様」
安藤さんの優しく美しい歌声に感激です!
しかもピアノ伴奏は小林さんなんですよ。
本日のコンサートは、お二人の素敵な素敵なサプライズで、最高のフィナーレを迎えることが出来ました。

コンサート終了後、安藤さんと小林さんがホール出口にてお客様を見送られていました。
皆様、ご来場誠にありがとうございました。

最後に出演者のお二人と共に記念撮影を行いました。
素晴らしい演奏をありがとうございました。
スタッフの皆さん、お疲れ様でした!



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