e あつみにこんさーと
第111回 あつみにこんさーと
中嶋俊晴(カウンターテナー)&野畑さおり(ピアノ)デュオ・リサイタル
〜クリスマスに寄せる、歌のひととき〜

今期最後の第111回あつみにこんさーとが冬晴れの強風の中、たくさんのお客様にご来場いただいて開催されました。
今回は「 〜クリスマスに寄せる、歌のひととき〜 」と題して、カウンターテナーの中嶋俊晴さんと野畑さおりさんのピアノでのデュオ・リサイタルです。
今回ご来場のお客様も驚かれたと思いますが、お二人の「お客様と音楽をより身近に共有できたら」という思いからステージの上にも客席を用意しました。
初めてのこころみで私達スタッフも前日から四苦八苦しましたが当日、中嶋先生に入念な椅子の配置をしていただき、素敵な客席が整いました。さすがです。
私は中嶋先生を尊敬する一ファンとしてこの日のコンサートがとっても楽しみでしたので、あの席で聴かれるお客様は羨ましいなあと思っていました。
クリスマスコンサートという事で前半はWiegenlied(ブラームス)、AmazingGrace等、クリスマスにちなんだ曲の演奏でした。
中でも Ave Maria(シューベルト)は大好きな曲で、情感あふれる美しい響きに涙があふれてしまいました。
野畑さおりさん作曲のピアノ・ソロ「大空にあこがれて」の演奏は、静かにオーロラが現れはじめてどんどん鮮やかになっていく様が目に浮かび、丁寧で壮大な音が今も耳に残っています。(オーロラ色のドレスがマッチしてました)
休憩後、今回クリスマスプレゼントをと、会場いっぱいに飾られたポインセチアの5鉢と来期113回に予定の豊橋交響楽団のペアチケット1組の抽選会を行い、ワクワクドキドキのお楽しみでした。
後半は「中田喜直、生誕100年に寄せて」と題して、「おかあさん」「たあんきぽおんき」「歌をください」等、ほんとに言葉を大切に歌われて情景がすごく伝わりました。
終演後お見送りの出口付近で立ってる私に「ぶっ飛び!すごかった」と男性が興奮さめやらぬ様子で、又常連の女性は「SS席で聴かせてもらってほんとに幸せよ〜」とお声掛け頂いて、もう一度興奮してしまいました。
SS席ではありませんでしたが、何よりもうれしいクリスマスプレゼント、ありがとうございました。



今回のコンサートのプログラムです。

プログラム裏面です。

今回は田原市立福江中学校のボランティアグループ「ドリームの会」の生徒さん4名が、スタッフとして参加下さいました。
スタッフ紹介と事前打ち合わせの様子です。

まずは、受付でお客様に配布するプログラムのとじ込み作業を行っていただきます。


受付担当の生徒さん2名に手順を説明するスタッフEさん。


こちらは消毒係の皆さん。
よろしくお願いしま〜す!

取り置きチケットコーナーです。
よろしくお願いしま〜す!



当日券販売コーナーです。
こちらの生徒さんは前回110回にも当コーナーを担当されてたので、手順はもうバッチリですね。
よろしくお願いしま〜す!

受付の皆さんです。
よろしくお願いしま〜す!

開場時間となり、お客様が次々とお見えになりました。
まずは手指のアルコール消毒を行っていただきます。

予約済みのチケットは、こちらの取り置きチケットコーナーでお渡しします。

今日は当日券の売り上げがかなり好調なようです。


こちらは「プレゼントコーナー」
今回、お客様から出演者のお二人へのプレゼントをお預かりするコーナーを設けました。

受付ではお客様からチケットをお預かりし、半券をお返しします。



そしてプログラムをお渡しします。

こんなにもプレゼントが!

今日は中嶋俊晴さん、野畑さおりさんのデュオ・リサイタル。
ご覧の通りステージ上にも席をご用意し、雰囲気はまるでロビーコンサートのようですね。
オープニングは聖歌 Veni,veni Emmanuelをアカペラで。


続いて、イングランド民謡より「御使いうたひて」
中嶋さんと野畑さんのお二人が前回ご出演下さったのは2018年11月10日 第90回のデュオ・リサイタル。
約5年ぶりのステージとなります。
なお、野畑さんご自身としては、4度目のご出演となります。

季節柄、前半ステージはクリスマスにちなんだ歌を披露して下さいました。
中嶋さんご自身は「思いのほか暗めのプログラム」とおっしゃってましたが、聖曲など荘厳な美しさにあふれた大人のクリスマスソング、素敵です!

次は、シューベルト作曲「アヴェ・マリア」
そして、再びイングランド民謡から「アメージング・グレイス」
どこまでも美しく心地よい歌声に魂が清められるようです。



ここで野畑さんのピアノソロを。
2023年の夏に野畑さんご自身が作曲された「大空にあこがれて」
北欧のオーロラを一目見てみたくて、きらめくオーロラの光と大好きな北欧の大自然を夢見ながら作曲されたそうです。
繊細で美しく、時にはダイナミックに響き渡るピアノの音色に感動です!



次は、ブラームス作曲「甲斐なきセレナーデ」
チャイコフスキー作曲「騒がしい舞踏会の最中」そして
「語るな、我が友よ」
前半ステージ最後の曲は、
笠松泰洋作曲 俵万智の短歌に基づく歌曲「いのちとは」
東日本大震災の時に俵万智さんが書かれた5編の短歌に、笠松さんが犠牲者への思いを込めて曲を書かれました。

ここで後半ステージ開始前にプレゼントコーナーとして、ドリームの会の生徒さんにくじを引いていただき、当選者の発表が行われました。
このコーナーを仕切るのは久々の登場!みにこんの名司会者スタッフYさん。
アドリブも冴えてます。

賞品は、あつみにこんさーとのペアチケットとポインセチアの鉢植え。
見事当選されたお客様、おめでとうございます!
久しぶりのプレゼント企画でした。



後半は「中田喜直、生誕100年に寄せて」
日本を代表する作曲家、中田喜直さんの作品の数々を披露して下さいます。
1曲目は「むこうむこう」
続いて「未知の扉、夕方のおかあさん、おかあさん、
カーネーションに寄せて」の4曲を。
「夕方のおかあさん」は、じつは私が所属している渥美混声合唱団のレパートリーでもあり、とても興味深く聴かせていただきました。
もう素晴らしかったです!

ここで再び野畑さんのピアノソロで、
中田喜直作曲のピアノ曲「うれいと悲しみと」
元々手が小さかった中田さんは、1オクターブも届かない人のために、数多くの小さい手のためのピアノ曲を作曲されました。
この曲では憂いや悲しみなど、日本人独特の繊細な感情が表現されているそうです。




何度も繰り返し奏でられる美しく、そして悲しみを込めたメロディーが胸に突き刺さります。
しかし最後の最後、まるで一条の光が差し込むかのような明るい和音で曲が終わり、何か救われる思いでした。

中嶋さんと野畑さんは5年程前から毎年のように共演されているとのこと。
どうりで、息もピッタリですね!


ここから再び、中田喜直さんの歌曲を5曲続けて歌って下さいます。
曲は「たあんきぽおんき、夏の思い出、夜店の唄、くりやの歌、
歌をください」





プログラム最後の「歌をください」は、晩年の作品。
中田さんご自身が亡くなられた際、奥様が棺の中にこの曲の楽譜を入れられたそうです。
「わたしに歌をください 希望の歌を・・・」
作詞をされた渡辺達生さんの詩の一節一節が心に染み入ります。
中嶋さんは日本語の歌詞をとても美しく丁寧に歌われていて、曲への愛情がひしひしと伝わって来ます。

ここで、当スタッフよりお二人へポインセチアが贈られました。
そして会場からは温かく盛大な拍手が沸き起こり ・・・









アンコールは、清少納言の枕草子を作詞家の一倉宏さんが現代語訳した詩に上田知華さんが曲を付けられた「私の好きな月」
枕草子の内容がとても分かりやすくスッと耳に入り込み、素敵な歌だなと深く感じました。
上田知華さんといえば、上田知華+KARYOBIN やソロ歌手としても活躍され、また作曲家として数多くのシンガーに作品を提供されていました。
今井美樹さんの「瞳がほほえむから」、「PIECE OF MY WISH」大好きです。
今回、2年ほど前に上田さんが亡くなられた事を知り、正直驚きを隠せません。

プレゼントコーナーで当選されたお客様が、賞品のポインセチアを受け取りに来られました。
おめでとうございます!

コンサート終了後は、スタッフ全員でお客様をお見送りします。
皆様、ご来場誠にありがとうございました。
次年度もスタッフ一同、心よりお待ちしております。

最後に出演者のお二人、そして関係者の方々と共に記念撮影を行いました。
素晴らしい演奏をありがとうございました。

その後、ステージ上はまるで撮影会状態に!
もちろん私も一枚撮らせていただきました。


もう一枚、他のスタッフさんからも写真をいただきました。
ありがとうございました!


後片付け終了後、ドリームの会の生徒さんに今回のボランティア活動やコンサートの感想文を書いていただきました。
皆さん、ありがとうございました。お疲れ様!



中学生ボランティア感想文へ